UKIGAMI
DESIGN EXHIBITION浮き紙デザインエキシビション

私たち山次製紙所が目指すのは、和紙を現代のあたりまえにすること。

原料から手作業でつくるアナログな手漉き和紙に、デジタル技術を掛け合わせた新しい技法「浮き紙」を開発したのも、
そうした思いがあったからでした。

表面にシャープな凹凸がつけられるため、陰影によって柄が浮いたように見えることからその名がつけられた「浮き紙」。
平面で作成するグラフィックデザインを、浮き立つように半立体的に再現できるのが大きな魅力です。

「浮き紙」があたりまえの技法として残り、未来の職人へとつなぐことができたなら。
浮き紙デザインエキシビションはその一歩です。

審査員により選ばれたデザインは、実際に浮き紙に仕上げ、展示をさせていただきます。
これまで伝統柄が多く使われてきた和紙の世界において、現代のデザイナーやクリエイターの皆さまとともに新しく、
そして面白いものを生み出すことで、手漉き和紙の新しい文化を築いていければと考えています。
結果発表
募集要項
ギャラリー

最優秀賞

津田淳子賞 W受賞 「花束」 大西真央

和紙の原料である植物「楮」「三椏」「雁皮」を可視化しました。
和紙づくりでは主に靭皮部分だけが使用されますが、そこに至るまでの植物の生命力や、佇まいにも目を向けることで、和紙の背景や魅力を伝えられないだろうかと考えました。
この模様の和紙が誰かの手元に届く時、まるで和紙の花束を受け取るような体験になるかもしれません。

審査員講評

私は浮き紙にして、それをブックカバーや茶筒、名刺入れなど何かの浮き紙プロダクトに仕立てた時にも、いい感じになるかも重要だと考えています。 本作品は、和紙原料の花をモチーフにしたというコンセプトも、それを図案化したものもかわいく、浮き紙にしたときに美しいだろうと感じました。さらに図案のサイズ感もよかったため選ばせていただきました。(津田)

審査員賞

山田遊賞 「ぷちぷ紙」 加藤弦哉

カードケース、ブックカバー、贈り物の包装紙。大事なモノを包むことの多い浮き紙を、気泡緩衝材をモチーフにデザインしました。
気泡を半立体的にデフォルメして再現することで、浮き紙ならではの陰影の魅力を新たな角度から発見できるのではと考えました。日本文化の包み慎む精神、優しく柔らかな心を感じ取っていただければ幸いです。

審査員講評

現代的な素材・緩衝材であるPE製のプチプチを、伝統的な和紙を用い、浮き紙の技法で表現することで生まれるコントラストやメッセージ性に魅力を感じた。(山田)

新山直広賞 「チベタン 神様の敷物」 重久能輝

チベットのタイガーを意匠化。
シヴァ神の敷物としてとても縁起の良い意匠となっています。
伝統的な和紙とアウトドア感のある世界観の融合がとてもユニークで新しい顧客層にも福井県の伝統工芸の良さが伝わる手段となるのではないかと思います。

審査員講評

これまでの浮き紙になかった表現。海外モチーフを選定した点が新しく、浮き紙の表現をアップデートしてくれそうだと感じた。他の動物シリーズなど展開性も◎。(新山)

入選

「リボン」 テラシマサトル

和紙を少し洋風に。
贈り物でなくプレゼント、みたいな発想の模様です。

審査員講評

かなり細い部分、ベタ面の両方があり、また余白もけっこうあるこの図案が、浮き紙になったときにどうなるのか、すてきになりそうと思いつつも予想がつかない感じもして、ぜひ実物がみたいと思いました。 シンプルながら躍動感ある図案もおもしろく、また絵柄のサイズ感もよく、いい作品だと思いました。(津田)

「NISHIKI」 髙橋真一

私はスキバルテックスという紙が好きでよく購入します。
和紙の持つ神秘的な美しさと鱗の美しい凹凸感が融合したら、神々しい和紙が出来上がるのではないかと思いデザインしました。

審査員講評

浮き紙でなかなか表現する機会が無さそうなモチーフだったので、実物の和紙を見てみたいと思った。単純な動物モチーフではなく、スキン風の模様で抽象的に表現するのもいいなと感じた作品。これをきっかけに他のモチーフにも繋がりそう。 (山田)

「浮き文字」 NISHI511KN

浮き紙の持つ平面の美しさと陰影によって柄が浮いたように半立体的に見える特性を使い、少し遊び心を入れ、見る角度によって隠し絵的に文字が浮き上がれば面白いのではと考えました。
平面として正面からグラフィックを見た時には単純な四角のドット柄に見えるのですが、斜めの角度からドットを見ると半立体的に見えるドットが重なり合いUKIGAMIの文字が現れる”浮き文字”をデザインしました。

審査員講評

昨年の傾向をみて、密度が高い方が、より浮き紙の魅力が引き立つと感じていた。
この作品は、全応募作品の中でも特に密度が高く、かつグラフィックとしても面白く成立しそうだと思い、選びました。隠れukigamiの文字が出るという遊び心もよい。(新山)
第二回 浮き紙デザインエキシビションに多数のご応募をいただき誠にありがとうございました。
今年は、79名の方から、121のご応募をいただき、昨年を上回る作品が集まりました。

今回も浮き紙という素材と一定の制約のもとで、完成度の高い作品を数多くいただきました。
ひとつひとつのデザインに個性や工夫が感じられ、選考には時間を要するほど、見応えのある作品ばかりでした。

制約があることで発想が研ぎ澄まされ、新しい表現が生まれる——
と審査員の方々から嬉しいコメントもいただき、浮き紙という素材が持つ可能性を改めて実感しています。
また、こうした活動を重ねる中で、浮き紙を通じて越前和紙の魅力を広げていきたいという私たちの思いが、少しずつ形となり、確かな広がりを持ちはじめていることも感じられました。

まだ小さな企画ではございますが、大規模なコンペとは異なる、つくり手と近い距離感で行うこのような取り組みだからこそ、日本ならではのものづくりの価値や素材と向き合う面白さを伝えられるのではないかと考えています。

今後は、本企画を「浮き紙デザインエキシビション」として、展示の場を広げることも視野に入れながら、継続的な取り組みとして育てていくことを目標としています。
ご応募・ご協力いただいたすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。
応募期間

2025年2月1日(土)~8月15日(金)

審査結果通知

2025年9月上旬予定

展示会

2025年10月10日(金)〜12日/工房見学イベントRENEW開催日に準ずる

浮き紙の特徴

・デジタルデータで作った模様を浮き出たように表現することができる手漉き和紙です。
デザイン制作の指南書に沿ったデータ作成をしていただければ、手書きの線やイラスト、文字などの表現も可能です。
・線がくっきりとしている方が凹凸と陰影がよく現れます。
・これまで社内のデザイナーが作成した柄はこちらからご覧ください。(今回は染色は行いません)

 

応募について
  • 浮き紙の特徴を生かすデザインをご応募ください。
  • どなたでもご応募いただけます。小学生以下の場合は代表者として保護者の方からのご応募のみとさせていただきます。
  • お一人につき3作品までご応募いただけます(複数ご応募の場合は、応募フォームを1点ずつご提出ください)
  • オリジナルデザインのみご応募ください。
  • データはデザインの指南書に基づいて作成ください(浮き紙のデザイン制作における必須事項となります)
  • デザインの指南書は下記からご確認ください。

デザイン制作の指南書

データについて
  • Adobe Illustrator 作成のデータのみ受け付けます。
  • 必ず編集が可能なベクターデータ(ai形式)でのご提出をお願いいたします。写真や画像などの使用はできません。
  • PSDファイル等はお受けできません。
  • 最大ファイルサイズは、10MB以内でお願いします。
  • 最優秀賞5万円 1名
  • 審査員賞1万円 3名(山次製紙所の山下を除く審査員が1作品ずつ選出)
  • 入選 2名

計6作品を実際に手漉き和紙にし、制作した和紙は展示後お渡しいたします。

審査員(順不同)
津田淳子
グラフィック社代表/
デザインのひきだし編集長
新山直広
TSUGI代表/SOE副理事
山田遊
株式会社メソッド代表/バイヤー
山下寛也
山次製紙所/伝統工芸士
応募について
  • 審査員により「魅力的なデザインか」「浮き紙の特徴を生かしているか」などの観点で、6作品を選出いたします。
    選考理由等についてはお答えできかねますので、予めご理解いただいた上でご応募ください。
  • 応募要項の内容に沿わないデザインは受付できない場合がありますので、よくお読みいただいたうえでご応募いただきますようお願いいたします。
  • 選考された作品については、和紙製造の最適化のため、調整を作者にご依頼する場合や、弊社で調整を行う場合があります。
応募方法

下記のフォームより、必要事項を記入のうえデザインデータを添付してご応募ください。※応募にはGoogleアカウントが必要となります

応募フォーム

その他
  • 審査結果は、応募フォームで記入いただいたコンタクト先へお知らせいたします。ご連絡先のお間違いにご注意ください。また、山次製紙所のWEBサイトやSNS等でも順次発表を行います。
  • 展示会は、工房見学イベント「RENEW」期間中に同時開催いたします。(会場 山次製紙所工房横)
  • 第三者の知的財産権(著作権等)を侵害する可能性のある作品はご応募いただけません。万一、これに反して損害が発生した場合も、弊社では責任を負いかねます。
  • 応募作品の著作権等の知的財産権は、応募者に帰属するものとしますが、当企画の広報を目的とした印刷物、出版、展示、Web等で発表する権利は主催者が保有するものとします。
  • ご送付頂いた情報は、選考以外の目的で使用することはございません。
  • 問い合わせ先 山次製紙所(info@yamatsugi-seishi.com)